よこむむの電子工作記

電子工作や修理日誌です

さっそく実体顕微鏡を使ってみた

つい先日購入したばかりの実体顕微鏡を使ってみましたので、ファーストインプレッションを書いてみたいと思います。ちなみに、実体顕微鏡を使うのは初めてです。

まず、購入したのは以下の機材です。いずれも中古です。

  • 実体顕微鏡 Nikon SMZ645 + LED照明
  • Eマウントカメラアダプタ
  • SONY NEX-5(Eマウントのミラーレスデジタル一眼カメラ)

購入の顛末を記事にしてみました。

yokomumu.hateblo.jp

追加のカメラアダプタとカメラ本体で¥20,000円程度となりました。αEマウントのカメラ本体ならば使えるのだろうと思い、余り調べずにフリマアプリでなるべく安いものを…と買ってしまいましたが、ばっちり使えました。また、カメラにはMini HDMI端子があり、大画面に投影できそうです。また今度試してみようと思います。

今回、実体顕微鏡を購入した目的は、SMD(表面実装部品)の実装や修理用途です。そこで、まず最初に、SMDの実装練習基板にて、部品を実装しながら使い方に慣れてみようと思いました。さすがに、いきなり実戦投入するのは不安があります。

設置した実体顕微鏡

普段はメガネ使いなので、メガネをかけたまま接眼レンズ覗き込み、まずは左右の幅の調整をします。両眼で覗き込むと像が離れていますが、位置をきちんと合わせると一つの円になって立体視できるようになります。最初は視野が狭かったのですが、何度か調整したり、目と接眼レンズの距離を調整しているうちにコツが分かり、視野のほぼ全体が像になりました。

うまく覗けるようになったら、次にピントを合わせ、最後に倍率を設定します。倍率は10倍としました。

その状態でカメラで撮影してみたのが以下の写真です。

QFP(実装前)

カメラのピントは本体のピントと連動しているのですが、私の目が悪すぎるせいか、カメラに切り替えると微妙にピントがずれています。そのため、カメラで撮影するときはピントを再調整する必要があります。カメラのLCDを見ながら調整するのですが、NEX-5の液晶はそれほど大きくはないため、調整が難しいです。本当に綺麗に写真を撮るには、NEX-5HDMI出力の大画面で調整した方が良いと思われます。

ちなみに、接眼レンズから覗き込んだ時には周辺部のピントもピッタリ合っているのですが、カメラにすると若干流れます。カメラアダプタのレンズの性能でしょうか。また、画面の中央付近に黒いゴミのようなものが映り込んでいます。いつも同じ所に映るので、撮像面(CMOS)をよく見てみたら、小さなゴミがこびりついていました。綿棒にイソプロピルアルコールを付けて軽く拭いてみたら綺麗に取れました。

そして、いよいよ実体顕微鏡を覗きながらはんだ付けをしてみます。一言でいうと、「なぜ今までこれを使わなかったんだ」という言葉に尽きます。QFPでも本当に半田付けしやすいです。

QFP(実装後)

更に倍率を上げて撮影してみました。

倍率30倍 はんだは奇麗な山型になっている

糸はんだは0.3mmのものを使っています。普通に半田付けできちゃいます(まあ肉眼でも力技でできなくはないですが)。

そして苦手な抵抗アレイの半田付け。

抵抗アレイの実装

米粒(下手をすると米粒よりも小さい)みたいで苦手だった抵抗アレイも簡単にはんだ付けできちゃいます。いや本当にできちゃうんです。これマジスゲー(大喜び)。喜びすぎて上下逆に付けちゃいましたが。

結論として、挟ピッチのSMD部品を扱うなら、実体顕微鏡は絶対にあったほうが良いです。拡大して見えるだけでなく、微細な加工(はんだ付けなど)も簡単にできるようになります。ただ、私のように手が震える人は、作業前には重いものを持たないようにするなど注意も必要かと思います。ちょうど、お茶500mL x 24本入りの箱が宅配便で届いたので家の中に運び入れたせいか、手の震えが普段にも増して止まりませんでした(笑)

今、無線機の修理をご依頼頂いており、その修理でフレキの修理をするのですが、さっそく実戦投入してみたいと思います。

なお、練習に使った基板はここから手に入ります。心ゆくまでSMDのはんだ付けを練習できます。

それではまた♪