今回は、既に修理をしたものの、音声が全く出ないというPCエンジンDUOの個体を仕入れてフルメンテナンスを行いました。再修理の記録です。
結論から言うと、原因は以下の通りでした。
- コンデンサ劣化による性能不良
- 基板のパターン剥がれによる導通不良
- 基板のビアが浸食されたことによる導通不良
これら3つの原因が重なって音声が出ないという状態に至っていました。丸二日掛かりの修理+フルメンテナンスでした。
▼修理の様子

コンデンサ劣化による性能不良
修理されたものとは言え、問題のあるコンデンサだけを交換されたものであるため、残ったコンデンサが劣化して性能不良を起こしていました。

そのため、全チップコンデンサを交換する作業をまず行いました。

併せて、ヘッドホンのボリュームも新品に交換しました。その結果、特性は改善されたものの、相変わらず音声は全く出力されません。
基板のパターン剥がれによる導通不良
オペアンプの電源が0.9Vと低いため、電源周りを疑いました。電源はデジタル系、アナログ系など何系統かありますが、オペアンプの電源は別になっていて一つにまとめられています(回路図より)。
その回路をチェックしていたところ、コンデンサ交換時に失敗してパターンを剥がしたと思われる箇所を発見しました。

足を無理矢理引き抜いたのでしょうか、パターンが陥没して浮島のようになってしまっています。回路図を見ながら元通りになるように処置します。
▼配線面

▼部品実装面

処置したところ、オペアンプのV+/V-の電源は正常になりました。が、まだ音声はノイズまみれです。まだ何かあるようです(泣)
基板のビアが浸食されたことによる導通不良
コンデンサから漏れた電解液がビアを浸食することはよくあります。そのため、普段のフルメンテナンスでは、それ以上浸食しないように電解液をIPAで洗い流す処置をします。今回の場合は既に基板はIPAで洗浄されていました。
そこで、音声回路周りのビアというビアを全て目視&テスターで総当たりして不良箇所の特定を行う作戦に出ました。
怪しいビアの特徴としては以下のような感じです。
- ビアの中に何か詰まっていて黒くなっている
- ビアの周辺のレジストが変色している(最悪レジスト剥がれ)
0.4mmのすずめっき導線をビアの中に突っ込んで電解液が凝固したものを取り除いていきます。そしてテスターで当たり、導通をチェックします。その中で一カ所だけ導通不良がありました。すずめっき導線を通して半田付けし、チャッチャと処置します。
そして電源を入れてみると…Yes!麗しい音声が聞こえるようになりました。
これで完動品に復活しました。
補足
今回参考にした回路図は以下のリンク先にあります。(要KiCad)
PDF版も以下のサイトにあります。
https://consolemods.org/wiki/images/0/09/Pc_engine_duo_schematics.pdf
フリマアプリに出品決定!
今回、渾身のフルメンテナンスを施したPCエンジンDUOを、近日中にプリマアプリに出品することにしました。もし宜しければご覧頂き、購入もご検討いただけると幸いです。
ということで…
